ソードの7のキーワード
ソードの7は、Futility(フーティリティ)、無益と呼ばれます。
明らかに全く脈のないホステスに、本気で恋愛的な関係になりたいと思って貢ぐ
バカなおじさん、みたいなイメージでいいと思います。
ソード( 知性 )× 7( 真実 )= Futility( 無益 )
真実は考えても分からないので、考えるのは無益、とでもしておきましょう。
イメージストーリー
本当に嫌いな人に口説かれ、拒否するためにエネルギーを消費する。
勝手に誤解して勝手に怒りだすバカに接する羽目になって萎える。
なんでも否定する反抗期のガキみたいな人につかまって疲れる。
やる気のない人をやる気にさせろと命じられて疲弊する。
交渉事で相手にいろいろ譲歩しても、何の成果もえられなかった。
シンボル解説
トートタロットのソードの7には、占星術マークでいうと、みずがめ座の金星が描かれています。
みずがめ座( 無限 )×金星( 美 )=Futility( 無益 )
美しさの限りない追求は、あるレベルを超えると効果が見えなくなる(無益)。
日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?
「無益」ということで、賽の河原(さいのかわら)の話などがよいでしょう。
幼くして死んだ子供の霊が、三途の川で、両親の供養のために小石を積み上げようとするけど、
絶えず鬼に崩されてしまってずっと完成しない、というお話です。
お話では最後に地蔵菩薩があらわれて子供の霊を救済してくれますが、無駄な努力のたとえ話と
して使われるお話です。
その他
トートの書を読むと
「このカードは4同様、宥和策を暗示する」
(トートの書 P210)
とあります。
トートタロットの7はネッツアク(勝利もしくは永遠)にリンクします。
宥和策(ゆうわさく)というのは、戦いの放棄のことで、勝利のシンボルには
あまりふさわしくない行動です。
これを言い換えると「妥協する気がない相手に、いくら譲ってもムダ。(お互い様にはならない)」という話が近いのではないかと思います。
クロウリーの生きていた時代の時事ネタでいうと、第二次大戦の前の時代のイギリスとドイツの交渉が、より戦う意志の強かったドイツのほうに有利に運んだようなものです。
第一次大戦という世界初の大戦争を経験したヨーロッパでは、みんなが戦争を嫌っていました。
ただ、平和を守るために小さな妥協をドイツに対して続けていたイギリスは、結局は大きな戦争をせざるをえなくなります。そして第二次大戦に勝利はしたものの、英国は世界の超大国の座から転落し、米ソにその地位を譲り渡すことになりました。
当時のイギリスの戦争回避の努力は、後から見ると「無益な宥和政策(むだな妥協)」でしかなかったのです。(時間稼ぎとして有効だったという意見も一部にはありますが)
恋愛
最後に、「恋人・パートナーとの出会いに悩んでいる」な人に向けた恋愛トークでの「ソードの7=無益」の参考例を。
ポジティブにとれば「自分では無駄だと思っていることが、次の出会いにつながる。」といった展開です。ネガティブにとれば「大事なことから逃げてばかりでは、出会えない。」という展開になります。
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参考文献など
ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc
※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。