カップ10の意味 < satiety怠惰> – トートタロット –

カップの10のキーワード

カップの10は、satiety(サタエティー),飽満と呼ばれます。
「お腹いっぱい食べたー、満足、苦しーい」的な満ち足りた状態のことです。
飽満とよく訳されますが、「飽き飽きした」的なニュアンスを含みます。

カップ(感情)×10(完了)= satiety(飽満)

感情は、完全に満ち足りると、次の瞬間にはもう飽きてくるという感じです。

ワクワクドキドキが楽しいという話がありますが、テンションは上がったり下がったりするからドキドキできるであって、上がりっぱなしだとだれてきて飽きてきます。

>>スートと数字のイメージ・意味は、こちらを参照

イメージストーリー

ビュッフェで、思う存分に美味しい野菜と肉をたくさん食べてきた。すごく満足だけど、お腹は既に満腹を通り越してちょっと苦しい。

しばらくは、食べ物を見ても何も感じなくなるだろう。次のご飯はいらないと思う。ただ、1日たてばまた普通にお腹がすくのだと思うよ。

シンボル解説

トートタロットのカップの10には、占星術マークでいうと、魚座の火星が描かれています。

魚座(神秘・イマジネーション)×火星(男性的破壊力)=satiety(飽満)

セックスは幻想している間は楽しいけど、実際やってしまうと「こんなもんか」と飽きてくる面がある。

ということで。

>>12星座と10惑星の意味は、こちらを参照

日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?

これは物語ではなく実話ですが、藤原道長の全盛期の繁栄ぶりなどは丁度よいでしょう。

宴会の席で

「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」(大意:世界は私のためにある!)

という和歌を詠んだと伝えられるのが道長ですが、それくらい「やりたい放題(ちょっとバブル景気的に調子にのりすぎかも)」な感じをイメージしてみるといいと思います。

だがしかし、月は望月(満月)まで満ちれば、あとは新月に向かって欠けていくものなのです。

その他

作者のアレイスター・クロウリーのコメントを見ると、カップの10には

「欲しいものが何でも手に入ると、結局それが欲しくなかったことが分かる 」(トートの書 P192 )

というオチがつけられています。確かに何でも「やっちまうと、いらないって分かる」みたいなのはあると思います。これが、satiety(サタエティー)の「お腹いっぱい食べたー、飽きた」という感じです。

とはいえ、実際に食べてみないと飽きるというのは分からないので、まずは実際食べてみることからはじめるのが健全だと思います。

恋愛

最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップの10=飽満」の参考例を。

ポジティブにとれば「気になる人とは全員とライトに付き合って見ると、いい感じになる」といったストーリーです。ネガティブにとれば「欲張りすぎると、一番大事なものを失う」というストーリーになります。

 

<ストーリーシンボル企画制作のアイテム&冊子>

日本の神仏カード(第三刷!)、日本の伝承タロット  (Amazon.co.jp、日本のオラクルカードタロットカード全集、などで販売中)

<小アルカナ | 大アルカナ>

小アルカナ 意味 目次 | 大アルカナ 意味 目次

<シンボル記事>

|  | 百合 | 薔薇(バラ)| | 天使 | ロータス | | | 双子 | 惑星記号 | 十二星座 | シンボル記事の目次

<ライダーウェイトタロット(RWS)>

RWSのシンボル

<占星術>

十惑星のイメージ、惑星記号の意味 | 十二星座の神話とイメージ

<生命の樹 | 数秘術>

生命の樹とは(NOTEに飛びます) | 数秘術 目次

<神話>

トートタロットの中のエジプト神話

通信講座・教材

1.タロットカード 解読テクニック 音声&PDF(初心者さん向き)

2.タロット教材各種 生命の樹をふまえたタロット講座など(基礎&応用)

参考文献など

ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc

※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。

nakajima oumi

nakajima oumi

シンボルと精神世界の研究家。 「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」。日本文化と欧米文化は異なるからこそ面白い。

関連記事

特集記事

TOP