カップの9のキーワード
カップの9はHappiness(ハッピネス)、幸福と呼ばれます。
Happy(ハッピー)は形容詞で、Happiness(ハッピネス)は名詞です。
カップ(感情)×9(達成)= Happiness(幸福)
至福の感情に従うということを覚えると、幸せが笑いながらやってくるというところでしょうか。怠惰(indolence)は、感覚に従うと悪い方へ行くという面がありましたが、幸福(Happiness)は、ワクワクやドキドキに従えって全てうまくいくというイメージです。
イメージストーリー
美味しいお魚が食べたいけど、スーパーのお魚では満足できなくなった男性がいた。
その男は、自分で釣りに行く楽しみを覚え、早朝から出かけて美味しいお魚を釣れるようになってしまった。
そして、釣りをして家族や友人にふるまうことに至福を感じるようになった。
シンボル解説
トートタロットのカップの9には、占星術マークでいうと、魚座の木星が描かれています。
魚座(神秘・イマジネーション)×木星(拡大)=Happiness(幸福)
無限に広がる想像力、すなわち、幸せ。
ということで。
クロウリーに言わせると「幸福=大いに運がいい事、木星=星占いで幸福を表す星」だそうです。
日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?
国引き神話などが面白いかもしれません。国土が足りないと感じた出雲の神様が、朝鮮半島方面や新潟県方面など、あちこちに釣り針を投げて、余った土地をぶんどってきて出雲国の土地を増やしたという陽気でスケール感のある話です。「土地ないなら、仕入れればよくね」というシンプル思考がいいです。 (神話の出典、出雲国風土記)
その他
作者のアレイスター・クロウリーの、カップの9の解説から少し引用すると
「正真正銘の神々の酒が、ガニュメデスみずからの手で惜しみなくな皆と注がれ溢れ出だしている 。喜びの定めの宴であり、至福において自己達成された真の知恵である。」(トートの書 p190)
とあります。
ガニュメーデース(ガニメデ)はギリシャ神話で、神々の宴会でお酌をする美少年で、オリンポス十二神(ギリシャ神話の主要な神々)にネクタール(不死の酒)を注ぐと言われています。
神々の宴会もかくやという「喜びしかない」状態、「至福に従って、良い事しか起きない状態」すなわち「ワクワクしかない、感謝しかない」的な状態の比喩、と解釈してよいと思います。いい意味でハイになっている感じです。
とはいえ、あくまで「宴会」ですので永遠に続くものではないという暗示も含んではいるでしょう。神々といえども、永遠に宴会だけしているわけではありませんので。
恋愛
最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップの9=Happiness」の参考例を。
ポジティブにとれば「ただ今を楽しむだけでよい。気になる人を自分が好きなことに誘えばうまくいく」といったストーリーです。ネガティブにとれば「やるべきことは、素直に他人の好意を受け取るだけ。親でも友達でも積極的に利用しましょう。」というストーリーになります。
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通信講座・教材
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参考文献など
ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc
※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。