ディスクの1のキーワード
ディスクの1は、地の力の源と呼ばれます。
エースは小アルカナの中で少し別格なカードです。
地の力の源というのは、非常に抽象度が高い言葉です。
言い換えると「安定感の源」だったり「現実感の源」だったり「体力の源」だったり「経済力の源」だったり「生産力の源」だったりします。
さらに具体化すると、
「生産力の源」というのは、状況によって、田畑や果樹園だったり、パソコンだったり、知識だったり、肉体の健康だったり、睡眠や運動や食事の時間だったり、
さまざまなバリエーションがありえることでしょう。
いずれにせよ、現実世界の出来事そのものではなく「その源(RootもしくはSource)」というのが、エースの象徴するものです。
イメージストーリー(たとえ話)
少しマッチョで日焼けをした若い男性が、とても広い畑を耕している。
「今日もよく働いたなー」という雰囲気の爽やかな笑顔をみせている。
仕立てのいい服を着た知的な男性が、書斎で膨大な資料を広げて思索している。
カジュアルな服を着て眼鏡をかけたエンジニアが、朝晩の通勤電車の中で
熱心に技術書を読み込んでいる。
お母さんという雰囲気の女性が、市場で野菜や肉や魚を買い込んでいる。
「何かの準備行動を具体的なフィールドでやっている」というイメージです。
シンボル解説
剣が意識や思考のシンボルでもあるのに対して、ディスクは体感や身体性のシンボルです。
ソードが宝剣なら、ディスク(コイン)はお金です。
お金は貯金箱に「貯めて」おくこともできます。貯めてあるお金は動かないものです。なので、一般的な「地」のイメージとわりとぴったりだと思います。
ただ、お金というのは「わりと好きなタイミングで、何にでも交換できる」「世界中に送金できる、持ち歩きもできる」という「機動性」も強みの一つです。
土地や家だと、いくら価値があっても「売りたい時にすぐ売れる」という機動性はありませんし、そもそも土地はその場所から動かせません。(動かないから不動産)
でも、お金はあちこちに持ち歩けますし、そのお金に価値があると認められている限り、「今すぐ、お金と何かと交換すること」ができます。
(江戸時代にタイムスリップしたら今の1万円札持ってても使えないけど、現代日本なら国が崩壊でもしない限り、どこのレストランに行っても1万円札は利用できます)
タロットの地のエレメントのシンボルが「お金」になっているのは、「地=機動性もあるよ」というイメージもあるからかもしれません。
日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?
円盤系の宝具といえば、卑弥呼がもってそうな銅鏡があります。
ただ、地の象徴はもともとコインなので「永楽通宝」(織田信長が旗印に採用)とか「和同開珎」(日本最古の流通貨幣?)とかあの辺でいいかなと思います。
あるいは易経的な雰囲気で「太極図」(白と黒の勾玉を組み合わせたような図形)という手もあるでしょう。
その他
トートの書では「地のエレメント=不動だけじゃないよ、地は動きがあるんだよ」的な趣旨のことが天文学的な話題を例え話にして語られています。
トランプと同様、エースというのは、数字カードの中で少し別格のカードというイメージを持つとよいです。
恋愛
最後に、「恋人・パートナーとの関係性に悩んでいる」な人に向けた恋愛トークでの「ディスクの1=地の力の根源」の参考例を。
ポジティブにとれば「一緒にご飯を食べる時間を大事にすると、喜ばれる」といった展開です。ネガティブにとれば「食事でご機嫌をとろうと計画しても、何も感謝されない」という展開になります。
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参考文献など
ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc
※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。