カップの2のキーワード
カップの2は、Love(ラブ)、愛と呼ばれます。
LOVEは、一般に「愛」と訳されますが、何かを大切にする、慈しむといった感情です。英語のLOVEは恋愛的なニュアンスに限定した単語ではなく、儒教の「仁」のような広いイメージを含みます。
カップ(感情)×2(意志)= Love(愛)
感情のエネルギーが明確な方向を持った状態を「愛」と呼ぶ、という感じです。
イメージストーリー
私は愛されたいんじゃない、愛したいんだ
暗闇の中で少女は叫んだ
すると、光がさし、お花畑の中にたっている貴婦人がいた
次の瞬間、守護者である白い鹿が、自由に夫人の回りを飛び回った。
少女ははっきり知った「自分はずっと守られていた」ということを。
シンボル解説
トートタロットのカップの2には、占星術マークでいうと、かに座の金星が描かれています。
かに座(優しさ)×金星(女神)=Love(愛)
女神の優しさは、全てを愛するという深い意志である。と覚えてしまいましょう。
日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?
金のしゃちほこみたいなボーズの鯉の絵が目立つカードですが(作者的にはイルカらしいです・・・)
LOVEのカードなので、兄と妹の純粋な友愛を描いた「たけくらべ(伊勢物語)」などがよいと思います。
井戸端で「おにいさんと、いもうとで、仲良く背比べ」みたいな微笑ましい話です。
その他
クロウリーによると、このカードに描かれている魚みたいな絵は「dolphins(イルカ)」のアート的な表現です。が、平均的な日本人の感性だとトートのdolphinsはイルカというより鯉やシャチホコに見えます。(なお、英語のトート解説本でも、「koi?」と書いているものがありました。西洋人にもkoiに見える人はいるようです)
ということで、金のシャチホコという東洋の幻想動物に錬金術的な高次元の存在としてのdolphinのイメージをかけあわせたのが、トートタロットのDolphinだという仮説をおもしろいからというだけの理由で提示しておきます。解読的には、単純に「昇り龍」的な高い次元の生き物、と解読しておけば外れないと思います。
恋愛
最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップの2=LOVE」の参考例を。
ポジティブにとれば「愛したいという気持ちに素直になれば万事OK」というストーリーです。ネガティブにとれば「愛が重すぎて引かれる」というストーリーになります。
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通信講座・教材
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参考文献など
ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc
※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。