【塔のカードの意味】壊すべきもの、やめるべきもの バベルの塔

TOWER(塔)はバベルの塔の崩壊をモチーフにした絵になっています。エゴの崩壊という解釈をして「エゴからエヴァへ(自利→利他)」という解読をしてもいいのですが、これとは別の視点でも見てみましょう。

崩壊する前に積みあがっていたものは何か

バベルの塔という物語は人間の傲慢さをいましめる解釈が一般的ですが、ここでは塔を王様の宝物庫だとイメージしてみましょう。世界中の宝物が塔の中に集められて、整然と整理されているみたいなイメージです。

どんな宝が収集されてきていて、どういう宝が大事にされてきたのかということを考えてみます。

例えば、料理が好きな人なら、「美味しいものを食べる体験」「誰かと食事を楽しむ体験」「レシピ」「食材を手に入れる先(お店とか農家とか家庭の畑とか)」「料理道具」「食器」などはお宝として集める対象になっていそうです。そういう体験や知識が積み重なることで、「料理が好き」という名の「塔」が立つわけです。

ところが「病気で、今までほどガンガン食べられなくなってきた」といったことが起きると、「食べる体験をたくさんしたい」という前提に強力な「強制停止」が起きます。

こういうのを「塔のカード」的なシーンとして解読します。

傲慢さが崩壊する、という聖書神話のストレートな解読ではなく、長年の習慣に待ったがかかる、といった解読の例です。

何かが壊れたその先に

塔の解釈を「世界が亡びる。そして、再構成される。」という路線にすると、「大洪水で世界は一度滅びた」なノアの箱舟も同じような話です。トートタロットだとノアの箱舟の鳩さんも塔のカードに入っています。

「世界は一度滅びた」というイメージはあちこちでよく登場します。マンガでも「人類が核戦争的な大戦でほぼ滅びた。その数百年後、かつての文明とは別の未来世界が・・・」みたいな設定のマンガがたまにありますが、「旧世界が最終戦争でほろびた、その先に・・・」みたいなストーリーはわりとある設定だと思います。ラピュタとか未来少年コナンとかがぱっと思いつきましたが、(サードインパクトで人類は滅びかけたとう設定の)エヴァもある意味でそうです。

塔のカードは元ネタはバベルの塔と言われていますが、「大洪水や最終戦争で世界は既に滅びた。そして新しい伝説が・・・」みたいな壮大なノリで解読しても面白いかもしれません。

 

 

nakajima oumi

nakajima oumi

シンボルと精神世界の研究家。 「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」。日本文化と欧米文化は異なるからこそ面白い。

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