カップの6のキーワード
カップの6は、pleasure(プレジャー)は喜び(楽しみ)と呼ばれます。
この場合、歓喜というほどテンション高くはなく、調和のとれた自然な喜びとなります。
カップ(感情)×6(調和)= Pleasure(喜び)
感情のエネルギーが完全に調和した状態を喜びという、という感じです。
ロックスターがシャウトするような激しい幸せでもなく、仏像のアルカイックスマイルほどすごく地味な美しさでもなく、ごく日常的な笑顔なのがPleasure(喜び)です。
イメージストーリー
ガヤガヤした居酒屋の中、あちこちのテーブルから楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
注文が決まったので大きな声で店員を呼ぶと、「へーい、喜んで!」と若いお姉ちゃんが元気にやってくる。
一通り頼んで、メンバーのあらためての自己紹介を聞いて盛り上がっていると、大ジョッキのビールが次々と運ばれてくる。
仕事を終えた後の酒は今日もうまい。
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シンボル解説
トートタロットのカップの6には、占星術マークでいうと、さそり座の太陽が描かれています。
さそり座(変容)×太陽(意志)=Pleasure(プレジャー=喜び)
麦を正しい手順で意図的(意志)に発酵(変容)させると、
美味しいビールを飲むことができる。(喜び)
日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?
因幡の白ウサギのイメージ。ダメダメだった若者(オオクニヌシ)が、結局は素の優しさを見せたことでヤガミヒメ(みんなの憧れのお姫様)のハートを射止めるという話です。
その他
作者のアレイスター・クロウリーの、カップの6の解説をみると、
「幸福、努力や緊張を伴わない自然な力の調和、安楽、満足」
とあります。まさにバランスのとれた自然体の喜びです。
易
なお、トートの書には(このカードのシンボルである)「さそり座の太陽」は易経の20番目の卦「観」によって表させるともあります。
観は観察の観であり、観光の観です。
「観国之光。利用賓于王」(国の光を観る、もって王に賓たるに利あり)
という文章が「観」にはありますが、これは「観光」という言葉のもっとも古い用例とされます。易でいう観光は現代的な「遊びの旅行」というより、「国の様子・文化・風俗などを丁寧に視察すること」と言われています。
観光は、第三者として「観る」ことですが、第三者として見るからこそ
「自然体で相手の様子を見る事ができる」ので、王の賓客になると喜ばれるというのは
そういう「無理がない観察が喜ばれる」という話かもしれません。
「旅行者として世界を眺めること」のより深い楽しみ、というイメージもカップの6が象徴するとイメージしてみるといいかもしれません。
楽しそうな旅行ブロガーや旅行youtuberの人などは、このカードの象徴する喜びの力を無意識にフル活用している人達かもしれません。(自然体で好きなことをやって、それをおすそわけすることで喜ばれる)
恋愛
最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップの6=喜び」の参考例を。
ポジティブにとれば「頑張らない自分を見せることで、異性からモテるようになる」といったストーリーです。ネガティブにとれば「異性受けを狙いすぎて小さな失敗をし、頑張らなくていいことが分かる。」というストーリーになります。
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通信講座・教材
1.タロットカード 解読テクニック 音声&PDF(初心者さん向き)
2.タロット教材各種 生命の樹をふまえたタロット講座など(基礎&応用)
参考文献など
ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc
※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。