カップの王子の意味 ・読み方 – トートタロット –

カップのプリンスのキーワード

一言で言うと「もてたい人」です。

コートカードはキャラクターカードなので、どんなキャラかという自分なりのイメージをもつことが大事です。

例えば?(日常生活的)

恋愛なら、相手を喜ばせようとすることが習慣化している人
仕事なら、相手の驚くようなことをするのが得意な人

自分が楽しみ、結果として相手も楽しくなる、お祭り好きなタイプの人、
サプライズを仕込むのが好きな人といったところでしょうか。

クロウリー式の易とタロットの対応

易では、61の中孚(ちゅうふ)に対応しています。「孚」という言葉自体は
「俘虜(捕虜)」の意味もあります。一般には「誠」と解されることが多い卦です。

中孚の六四の爻辞からは、「月、望に幾し。馬の匹亡ぐ、咎无し。(つき、ぼうにちかし。うまのたぐい、にぐ。とがなし)」、「月は満月に近くなる。馬が逃げる。災難を免れる」という意味の言葉を引用してみます。

これを「(馬が逃げるなので)何かを失うが、(月が満ちるなきで)より大きな何かを達成できる」などと解すると盃の王子のイメージとつながりやすい気がします。

恋のために王冠(仕事)を捨ててもいいですし、王冠(仕事)のため恋を捨ててもいいですし、どちらのシナリオもありえます。

「中孚、豚魚なり、吉」(誠、ぶたとさかな、吉)という卦辞も、「豚魚」を「豚と魚」ではなく「海豚(いるか)」と超訳してしまえば、水の王子のカードとよりイメージは近くなるでしょう。

クロウリー式のタロットと易のリンクは、 王子は「巽(そん)」で水は「兌(だ)」なので、水の王子は巽と兌を組み合わせている「中孚(ちゅうふ)」に対応するという、わりとシステマティックな対応です。

ただ、これが易経の該当部分を何回か読んでみると不思議に綺麗に対応する気がしてくるのが面白いところです。

日本の伝承(神話・昔話・伝説)で例えるなら?

水の王子なので、川をお椀の船に乗ってどんぶらこと漕いでいく一寸法師とか、亀に乗った浦島子とか、水のイメージをしやすい若い男性が近いかもしれません。

その他

作者のアレイスター・クロウリーの、カップのプリンスの解説をみると、

「彼が望むのは、権力、智慧、自分自身の目的達成である。」(トートの書 P167)

という記述があります。王子王女と、騎士女王の違いとして、若者はより個人的な目的達成に重きをおく傾向があります。

まず、「自分の悩み」に向き合うべき人は、このカードのキャラクターのように「人のためより、まず自分の目標達成」という方向性を強めることが必要かもしれません。壮大な計画があるなら、まずは資金集めからというような話でもあるでしょう。

自分の目標達成が第一ということで、飲み会やパーティーに出かけるよりも、交際は最低限にして、仕事や勉強や修行に打ち込むべき時期ということかもしれません。

恋愛

最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップのプリンス」の参考例を。

ポジティブにとれば「とにかく自分を喜ばせることが、出会いにつながる」といったストーリーです。合コンやお見合いなどの「異性との出会いそのものを目的」にというより、好きなアクティビティーに参加すると結果として出会いにつながるというような話です。

ネガティブにとれば「気持ちがよいと感じる方向は間違い。あえて違和感がある方を選ぶほうが出会いにつながる。」といったストーリーになります。

 

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通信講座・教材

1.タロットカード 解読テクニック 音声&PDF(初心者さん向き)

2.タロット教材各種 生命の樹をふまえたタロット講座など(基礎&応用)

参考文献など

ト-トの書 / The Book Of Thoth (A.クロウリー),正統ピタゴラス数秘占術(渡辺 だりあ), 易経 ビギナーズ・クラシックス(三浦 國雄) The Qabalistic Tarot: A Textbook of Mystical Philosophy (Robert Wang) ,Wikipedia (English,日本語)etc

※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。

nakajima oumi

nakajima oumi

シンボルと精神世界の研究家。 「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」。日本文化と欧米文化は異なるからこそ面白い。一般論や常識に違和感がある方歓迎。

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