キーワード
16 塔(The Tower) ペー(Pe) 火星
意味 旧世界の崩壊 破壊 脱出 新生 etc
キーワード解説
ヘブライ文字ののペーは、口を意味し、アルファベットのPの起源となる文字のひとつです。(PowerのP PaxのP ) 数字の16は、数秘的には16=1+6=7で、”垂直方向に上昇する力”を象徴します。
火星は、ローマ神話の軍神マルスやエジプト神話のホルス、金属では鉄、占星術では、行動への衝動、攻撃性、情熱、スポーツなど、を象徴します。
イメージ
おおまかなイメージは、”壊せ! その先に未来がある!!”です。”Jacta alea est /さいはなげられた!” もいいでしょう。
日常的な言葉でいえば、掃除。心理的にいえば、自我の愚かさと視野の狭さを打ち壊すこと。社会的にいえば、既存の秩序の解体や革命、王朝交代、指導者の交代、などをしめします。
物語で例えると?
このカードは、聖書のバベルの塔の物語からそのまま絵になったものです。
古い秩序の破壊や崩壊を象徴する物語です。
秩序の破壊される話といえば、日本史だと、承久の乱、大化の改新、壬申の乱、明治維新、建武の新政、などの革命的な出来事は、このカードに分類できます。
例えば承久の乱は、上皇(大統領)を武士(軍人集団)が命令無視して武力で追放したわけで、今風に言えばクーデター・革命です。つまり、それまでの常識がひっくりかえる、という事態を象徴します。
他国の歴史で似たような事例をだせば、共和制ローマ末期の、元老院とカエサルの関係の変化も少し似てます。元老院最終勧告を無視して、軍隊をローマに進めたカエサルは、元老院から権力を奪取して新しい秩序を作ることに成功します。
ところで、日本の神様で軍神と言えば、タケミカヅチがまずでてきます。この神様が面白いのが、”戦争はあくまでも政治交渉の手段”を地でいく神話を残していることです。
国譲り神話で、アマテラス側は、オオクニヌシ側に対して、3段階にわけて交渉をします。最初は穏やかに、最後は暴力(軍事力)を背景に交渉するようになるのです。段階を踏んで交渉を進めるところ、戦争(軍事対決)があくまでも外交(政治)の延長であること、など、国譲り神話が、現実世界の縮図のようで面白い所です。
このカードがあらわれる時は、”もう帰るところはなくなった。後は前に進むしかない!”といった状況を象徴することも多いように思います。
コメント
聖書のほうではなく、南米のほうの民話とか、”不思議の海のナディア”というアニメのバベルの塔などを思い出してもしまうこともあります。
なお、バベルの塔の神話の特徴として、人間の言語がバラバラな理由を説明している神話でもあります。こうした起源神話が大きく残っているというのは、古代からユダヤ人が国際的な環境で生活していたということを示しているのかもしれません。
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※この記事は、理解のステップとして面白いものをという編集方針を基本としています。