カップの5の意味 < Disappointment 失望 > – トートタロット –

カップの5のキーワード

カップの5は、Disappointment（ディサポイントメント）、失望と呼ばれます。
なお、Dis-appointmentは、失望・期待外れの意味ですか、appointmentだと約束とか任命とかアポとかの意味です。

カップ（感情）×5（変化）=disappointment（失望）

感情的に悪い方に裏切られる（変化）ことが失望である、という感じです。

予想を超える喜びならLuxury(ぜいたく）な気分、予想外の悲しみならDisappointment（失望）を味わう、というところでカップの4(luxury)とは対をなしています。

>>スートと数字のイメージ・意味は、こちらを参照

イメージストーリー

（アナウンス）「２番線の電車は○○駅での人身事故の影響により遅れています。お急ぎのところ大変ご迷惑をお掛けしております。」

「遅い・・・、丁度良い迂回するルートもないし、待つしか無いのがイライラする」

「今日は大事な予定があるから１時間前に現地につくように家を出たのに、もう40分くらいホームでまちぼうけしている・・・、今頃はターミナル駅でのんびり朝ご飯を食べてる予定だったのに。お腹もすいてきたので余計イライラしてきた。」

シンボル解説

トートタロットのカップの5には、占星術マークでいうと、さそり座の火星（さそり座の女ではなく、さそり座の男）が描かれています。

火星（熱血）×さそり座（変容）＝Disappointment（失望）

情熱が強くなればなるほど、無意識に失望も多くなる。
ということで。

>>12星座と10惑星の意味は、こちらを参照

日本の伝承（神話・昔話・伝説）で例えるなら？

「旗を織っている所を見てはいけません」（鶴女房）と言ったのに、見られてしまった失望、みたいなイメージです。

その他

アレイスター・クロウリーの解説をみると、5は運動の概念をあらわすと定義した上で

「5に対して自然に湧いてくる感情は、人々が昼食の席から立ち上がって仕事に戻る時の、あまり気乗りがしない気分程度のものである」（トートの書 P185)

と解説しています。

人間には「ホメオスタシス（恒常性）」という性質が備わっているので変化や運動というものをなんとなく「億劫に思う」ようになっているのです。「いつものアレは楽で、いつもと違う物はメンドウ」に感じるようになっている。というような話です。

また、「杯の5は失望と呼ばれる。その理由は、火はありあまるエネルギーを喜ぶが、「快楽」の水は元来穏やかであって、安楽を妨害するものはどんなものでも、不幸としかみなさないからである」とあります。

「火」は元気で活発で動きたい性質を象徴するので、変化を歓迎しますが、「水」は「安心していたい」という感情を象徴するので、そこに変化が持ちこまれれば、すなわち「気持の乱れ＝失望」になるということです。

体育が大好きな子供（火）にとっては野外キャンプの時間は天国ですが、インドア派の子供（水）にとっては野外キャンプの時間は地獄である、というのと似たような話です。

恋愛

最後に、「恋人・パートナー絶賛募集中」な人に向けた恋愛トークでの「カップの5＝失望」の参考例を。

ポジティブにとれば「今気になっている相手に失望したら、新しい人が視界に入ってくる。泣く時は泣いてよし。未来は明るい。」といったストーリーです。ネガティブにとれば「自分の不快感を我慢し続ける限り、永遠の失望が待っている」というストーリーになります。