Symbols on Temperance
翼のある天使、太陽の頭飾り、正方形と三角形のマーク(胸)、YHVHのヘブライ文字(胸)、2つのカップ、池とアイリス、山と王冠のような光(遠景)、池から光への道
翼のある天使
聖俗両界を取り持つもの、ラファエル・ガブリエル・ミカエルなど
太陽の頭飾り
聖性
正方形と三角形のマーク(胸)
上昇(3)と安定(4)、3(動的)+4(静的)=7(完全)
YHVHのヘブライ文字(胸)
聖四文字、全体性、世界
2つのカップ
適度さ(濃い酒は、水で薄めて飲む)、バランス、調和
池とアイリス
池:恵み
アイリス:希望、天地のかけ橋、(百合も参照)
山と王冠のような光
聖性
池から光への道
俗なる世界から聖なる世界への道
コメント
天使の名前は特に定説はないと思われますが、絵だけから見る限り三大天使の誰とでも解釈できそうです。
美徳としての「節制(Temperantia)」は「欲望の適度な制御あるいは適切な欲望の発動」などと解読してよいでしょう。
お酒で言えば「(体を崩すほど)飲みすぎないこと」や「(飲みたくないのに)飲まないこと」、つまり「飲みたい時に飲みたい分だけを飲むこと」です。これができれば好きなだけ飲んで健康にもよい状態が実現します。注意すべき点は、節制は「情動に流されない」という美徳ではありますが「感情の機械的な抑圧」とは異なるという点です。
論語で言えば「七十而従心所欲、不踰矩」(70にして心のままにふるまっても間違いを起こさなくなった)の心境が節制を体現できている状態だと思われます。
「節制」は同じ枢要徳である「力(勇気) 」と2つ組で考察してみると何かが見えてくるかもしれません。