「金銭を第一目的にしない」ということと「金銭を軽蔑しない」というのはキレイに両立します。金銭を軽蔑する発想は武士の発想ではありません。
士卒を励まし候にも、下知ばかりにては、なかなか励まぬものなり。金銀を快く遣わして下知なくは、合戦はならぬものなり。武士は金銀を大切にすべし(真田信之)
「戦に行く時は、命令だけでは兵がやる気をだしてくれるものではない。金銀を惜しみなく与えなくては兵は動かない。なので武士たるものは(戦に備えて)金銀を大切にしなくてはいけない」という意味です。
真田信之(戦国武将)は有名な真田幸村の兄ですが、実は弟にひけをとらない名将としてしられます。
もののふは玉も黄金もなにかせん 命にかへて名こそ惜しけれ”(乃木希典)
「武士(軍人)たるものは金銀財宝よりもなりより己の命より名誉を重んじるべきである」といった意味です。こちらは明治の名称軍、乃木大将の言葉です。
この二つ、矛盾するように見える人もいるかもしれません。ただし、武士(軍人)の本文(使命)は何かというと「戦いに勝つこと」にあります。武士の最大の名誉とは結局は「勝利」にあるのです。なので「勝つために金銭を大切にする」というのは「お金より名誉を大切にすること」と何も矛盾しません。
つまり、「自分の大事なこと以外ではお金を守ることを大事にする」そして「大事なことでは圧倒的に使う!」
これこそが「名誉を守るために最適な行動」になるのです。
応用すると、車が大好きでそれが生き甲斐という人なら「3畳アパートに住んでポルシェに乗る」で胸を張っていればよいということです。お金は使うべきときには使うためにあるものなのです。ここだと思ったら、ビシバシ使いましょう。