引き寄せの法則が発動しない条件

知的に幸せに

今日は引き寄せの法則が発動しない理由について書きます。まずはあの法則が何を語っているのかを復習してみましょう。

あれはアメリカでパッケージされた法則なので、中学生時代を思い出してちょっと英語で読んでみましょう。

The law of attraction is the name given to the belief that “like attracts like”.

The law of attraction is (引き寄せの法則とは)
the name given(つけられた名前です)
to the belief  (信念に対して)
“like attracts like” 「類は友を呼ぶ」という

(英文はwikipediaより)

で、結論。

「引き寄せの法則」=「類は友を呼ぶ」という言葉を無制限に広く解釈する信念です。

まず、「belief(信念)」というところが大事です。「引き寄せの法則という信念」は、「宇宙と人間はつながっている。人間は小宇宙で実際の宇宙は大宇宙である。」的な信仰的な確信を持っていることが前提となっています。人間も宇宙も実は一体であるという世界観、これ自体はどこの世界の修行者も持っているユニバーサルな感覚(フィーリング)です。

attraction(アトラクション) は引力・似たもの・魅力的なもの、などの意味。ディズニーランドのアトラクションなんかもこのアトラクション。ディズニーは魅力的な遊び場所という意味で使ってます。引き寄せる力=魅力、です。

この法則「類は友を呼ぶ」と訳すと、基本原理はごくごく単純だということが分ります。交流会的なものにたくさん出たことがある人や、たくさんの人と出会う仕事をしている人、単純に人生経験が豊富な方は「類は友を呼ぶ」はなんとなく実感していると思います。

で、これがなんでうまく発動しないのかというとわりと単純です。

1.現実のつらさと理想のすばらしさ、この両方を見ることができていない

2.そもそも目標なんかたてないほうがうまくいく人種である

3.失敗することを拒否する価値観がすり込まれている

4.ありのままと今のままを勘違いしている

まず物事の二つの面を両方見ることが出来ていないというのが大きいです。願望達成というのは、理想と現実の間に橋をかける作業ですから理想と現状の両方を認識することが必要です。情熱的に思いっきり妄想する自分と、冷静沈着に現状を分析する自分を持てという話です。だいたいMADE IN USAの市販本では前者ばっかり強調して売ってるのが問題の一つです。

次に目標なんか立てない方がうまくいくタイプの人、この人は引き寄せの法則的なパッケージを使う意味があまりないです。

実際いるのですが「自然な流れで気がついたら色々試練はあったけど、今はいい感じの人生になってます」という人、特に女性的な人にはよく見ます。こういう人にはアメリカ企業的な「目標をたてて、細かい計画を何パターンも用意しておく」という演繹的な発想よりも、「いい気分になる方向に動き、その場その場で対応する」という現場主義的な発想のほうが使いやすいです。

あとは失敗を拒否しているというのも大きな理由です。もちろん不安だから失敗したくないというのは理解できます。ただ、夢や目標を叶えるのは、自転車の練習と同じで失敗しないで先に進めることはありません。やってみて初めて分かることもたくさんあります。

最後にスピリチュアルと精神世界の最大のワナの一つが、「ありのままの自分=悟った自分=今のままの自分」としてしまうことです。

これは昔からみんなが一度は通る勘違いルートなのですが、「ありのまま=今のままでいい」が成立するなら、既にお釈迦様のような聖人君子の域に達しているはずです。現実を変えたいという気持が1ミリでもあるのでしたらこの解釈は間違いです。ありのままではなく「変わりたい!」と素直にもがき苦しんで良いのです。

nakajima oumi

nakajima oumi

シンボルと精神世界の研究家。 「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」。日本文化と欧米文化は異なるからこそ面白い。

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