アメリカ式成功法則がなぜ日本人の多くにあわないのか。二つの世界の文化をベースから見ていくと、理由はカンタンなことが分かります。要するに、American English(アメリカ英語) と日本語の違い 、キリスト教の世界と原初神道の世界の違いです。
アメリカ式 | 日本式 | |
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基本的な発想 | 思考を変える→現実を変える | 現実を変えて→思考を変える |
基底にある世界観 | キリスト教・ユダヤ教 / 一神教 | 神道・日本仏教 / 多神教 |
基底にある時間感覚 | 過去→現在→未来 / 直線的時間 | 過去=現在=未来 / 円環的時間 |
思考言語 | American English(アメリカ英語) | 日本語 |
背景の歴史 | 100年程度 | 2600年以上 |
背景となる世界観 | 弱肉強食 | 諸行無常 |
死について | 人生は一度しかない | 生まれ変わりはあるかもしれない |
言葉のルール | ネガティブな言葉は一律禁止 | 悲しみも怒りもあってよい |
思考のルール | はっきり・シンプルが善 | あいまい・二面性が善 |
感情のルール | ハイテンションと陽気さが善 | 淡々とフラットが善 |
行動のルール | 生産/効率/規範 | 遊び/美しさ/なんとなく |
恋愛のルール | 言葉にして褒めるのが善 | 行動で褒めるのが善 |
お金のルール | 第一の価値基準 | 有益な手段の一つ |
成長についての発想 | 大人にならなくてはいけない | 大人であり子供であるのがよい |
単純化すると、「男は黙って ○○」の世界と、毎日「I Love you 」を挨拶として使う世界との差です。
大人の世界と子供の世界がアメリカは分離しているけど、日本は融合しているというのも大きな差の一つです。
こうしてみると、「嫌いな人に、心の中でありがとうを百回言おう」とかは、実はどちらかというとアメリカ的なんですね。
日本は昔から「言挙げせぬ国」という伝統がありますので、「言葉で現実をしばろうとする」発想はあまり使わないのが日本人向きなのです。