小さな遠慮が大きな破滅を招く

知的に幸せに

欧州の歴史にミュンヘン会談の失敗というものがあります。第一次大戦と第二次大戦の二つの大戦の戦間期、ミュンヘン会議でヒトラーの領土要求を承認して偽りの平和を得た欧州諸国は、結局は第二次大戦という大きな戦争を招くことになってしまったという話です。戦争を避けようと譲歩した事で、逆にあとで大戦争がおきてしまったという歴史の事例です。

嫌なことを避けようとして小さな遠慮をした結果、長期的には最悪の結果を招いてしまったわけです。人間の欲望というものには限りがありませんので、小さな要求を認めてしまったことでどんどん要求がエスカレートしてしまったわけです。

「小さな事は譲ってしまえばよい」という一見健全に見える発想が、逆に破滅を招くこともあるということです。

昔、タクシーでえらく不快だったことが何度もありました。タクシーのラジオのうるさいのが嫌いなのですが、小心者なので「ラジオ消してくれ」の一言が言えなかったのです。で、乗るたびにラジオがついてたりすると嫌な思いをしていました。

今では「消してくれ」と一言言うだけのことを普通にできるようになりましたが、昔は「小さな遠慮」によって「自分を傷つける愚かな行いを繰り返してていた」わけです。

言う事をきかない運転手がいたら、大きい声で 「消せ!」と言うか「止めろ。消すの嫌なら降りる(気合いをいれて)」と言えばいいだけなんですが、ただそれだけのこともできなかった小心者だったわけです。

今では必要な時は普通に言うべき事を言えるようになったのも、歴史という名の物語に学んだおかげかもしれません。

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nakajima oumi

nakajima oumi

シンボルと寓話の研究家。作家 「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」

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