悪いものを遠ざける方法ですが、昔からのやり方でお約束なのは「東方●●西方○○・・・」と東西南北を司る守護神みたいな存在に呼びかける方法でしょう。一例として紹介しておきます。
西洋式の結界の例
タロットに縁の深い西洋魔術で結界をはる術式に、
東方 RAPHAEL ラファエル
西方 GABRIEL ガブリエル
南方 MICHAEL ミカエル
北方 URIEL ウリエル
と四大の方角に対応した大天使を呼び出す術式があります。（小五芒星儀式）
BEFORE ME RAPHAEL
BEHIND ME GABRIEL
AT MY RIGHT HAND MICHAEL
AT MY LEFT HAND AURIEL
となるようです。英語では。
天使の名前は、音節ごとにくぎり、ＲＡ・ＰＨＡ・ＥＬ（らぁぁぁ・ふぁぁぁぁ・えぇぇぇぇぇる）と振動させて使っていたようです。グレゴリオ聖歌とか、能楽の謡とか、多分あんな感じ。やってみるなら、非日常感が薄れるので、英語式に、ＭＩＣＨＡＥＬをマイコーとかマイケルとか呼ばないことをお勧めします。マイケルジャクソンを連想してしまうリスクがあります。（笑）
参考漫画 サイレントメビウス
東洋式の結界の例
ところで、われらが、東洋の術式（仏教）にも
東方 降三世明王
南方 軍荼利夜叉明王
西方 大威徳明王
北方 金剛夜叉明王
と四大明王を呼び出す祓いの術式があります。こちらはこのあとに中央に不動明王（＝大日如来）をよぶバターンが多いでしょうか。古さでいったら、こちらのほうが古いです。最初に引用した西洋魔術の術式は19世紀に確立したものですので。
こうした術式は、「方位に対応する別の次元のエネルギーを召喚して、自分の意図を手伝わせる」という意味では、まったく同じ構成です。
参考映像 葵上（能楽）
四大に呼びかけるという構成
構造を取り出すと「四方を司る、超常的な存在ＸＸに呼びかける」ということですので自分用に結界をはる呪文を作る時は、既存の術式を使ってもいいですし、好きな存在をはめて使ってもいいでしょう。
アレンジしてみよう
龍で固めて
東方 青龍（グリーン）
南方 赤龍（レッド）
西方 白龍（ホワイト）
北方 黒龍（ブラック）
中央 黄龍（ゴールド）
なんてのでもいいでしょう。
守護アニマルみたいな雰囲気にして
東方 鷲（イーグル）
南方 獅子（ライオン）
西方 イルカ（ドルフィン）
北方 雄牛
でもよいでしょう。この場合、中央にも聖獣を呼ぶならお好みでドラゴンでもフェニクスでもという感じですね。ハリポタのポッターのように鹿を出したいなら、牛と鹿を入れ替えてもいいかもしれません。
最後に注意点
この種の対応表は特に模範解答がある問題ではないので、自分でしっくりくるようにはめてください。
この種のおまじない的なものの特徴として
「他人が作った荘重な儀式より、自分で納得して作った儀式、のほうが効果大」
となる傾向があるそうですので。
そして言うまでもありませんが、仮に「大天使ガブリエル」に呼びかけるとして、「ガブリエル？誰それおいしいの？」という状態では効果が期待できないことは、補足しておきます。
信心深いキリスト教の人が「主イエスよ」的な歌を歌うのと、全く関係ない人が「主イエスよ」的な歌を歌うのとでは、歌のパワーは全然違ってくると思います。それと同じような話です。
