効率的に本を読むコツでよく言われるのが、「目次を頭に入れてから読む」というものです。
ただ、ハードでない軽い本なら10分~20分もあれば全文をざっくり読めます。なので、本の目次を15分も20分もかけてきっちり暗記するというのは全く意味が無いです。少年ジャンプや漫画雑誌で目次を見てから読む必要があるかという話で、目次を読んでる間にパラパラと本文を読んでしまえばいいわけです。
目次を頭に入れる意味というのは、本の構造を把握すること、概要・全体像を頭に入れることにあります。
なので、パラパラとざっくり読むことで同じことができるなら、わざわざ目次を使うことにこだわる必要はありません。
記憶という能力値が高い人を別にすると、目次を暗記しようと思ったら10分~30分くらいかかります。記憶術などのテクニックを併用すれば目次を覚える時間の短縮は可能ですが、これは別の練習が必要になるのでパラパラ本文を読んでしまえばそれですむような気もします。
ただ、 目次をよむことに意味がないと思っているわけでは全くありません。10分読書時間があるなら1分は目次に使う価値はあるでしょう。1時間読書時間があるか、自分にとってハードな本なら10分くらいはさく価値はあるでしょう。
目次を30秒~1分眺めることでできることは意外にたくさんあります。
1.内容を予想してどんな本かのイメージや興味を膨らませる
2.欲しい情報があるかどうかを判断して読むか読まないか決める
3.なんとな~くレベルで覚えて本の内容を覚えるための記憶の核にする
4.読みたい内容がどのあたりに書いてあるかを予測する
5.(小説なら)ストーリーの流れを予測する
6.(実用的な本なら)論理の流れを予測する
7.読書に向かうテンションを上げる(テンション静かに上げたほうが頭に入りやすくなります)
などなど
小説ならいかにワクワク楽しく読むかというのが大事ですし、実用的な本ならいかに効率よく内容を頭に入れるかというのが大事です。そのためには、「やる気をためる」「好奇心を盛り上げる」という作業を事前にしておいたほうがより楽しく本を読めます。目次を読んで本の全体像をイメージするというのは実は楽しい作業です。ドラマや映画の予告編を見るような意識で、無駄にワクワクしながらとりくむとよい成果がえられるでしょう。
ちなみにビジネス書は、「著者の講座の宣伝」が後書きなどについていることがありますが、これは著者の主張を知るための絶好の材料。例えば、「論理力講座」のCMが入っているなら、著者は「論理が大事だ!」という価値観を大事にしているということ。著者の価値観を短時間で知ることができる情報なので「宣伝か、関係ないや」と無視しないほうが読書効率は上がります。論理が大事という人の本なら、本の中の話の流れも基本的にその流れになります。