主にタロット用の、スートと数字のイメージの解説です。
タロットのスートのイメージ
これはアリストテレス以来の四大元素論を使って解読していきます。
万物を
FIRE(火)、WATER(水)、AIR(風)、EARTH(地)
の四大エレメントに分類するのがギリシャ式の四大元素論です。
ここで注意すべきは、このFIREは物理的な火を表すのではなく、抽象概念であるということです。
人間の性格も元気な人をさして熱い人とといい、静かな人をさして涼しい人といいます。そういう熱い涼しいと同じように使う概念です。
例えば人間のキャラクターを分析する場合、「松岡修造は「熱い」漢なので、FIREの要素が強い」という風に使うわけです。
水も風も地も、抽象概念であることに注意してください。
というのをふまえた上で、
ワンド=火 ACTIVE (陽) 、直観
カップ=水 PASSIVE (陰)、 感情
ソード=風 ACTIVE&PASSIVE、 知性
ペンタクル=土 PASSIVE&ACTIVE 、感覚
と、「直観・感情・知性・感覚」の4つの心の要素を四大に配当します。
(画像はそれぞれトートタロットの小アルカナのエースより)
四大元素と人間の性格
四大元素の場合、人間の内なる力でいうと
火のように熱い、ビジョン(啓示)の力。
水のように揺れ動く、感情(愛)の力
風のように素早い、思考(機知)の力。
大地のように安定している、肉体(五感)の力
といったようなイメージを持ちます。
まとめると、
火の人→直観やビジョンを見る・見せる力が強い
水の人→感情に素直・共感的
風の人→理性的・知性的
地の人→五感(身体感覚)を大事にする
というイメージです。
四大元素と星占い
あとは、星占いの視点から見てもイメージが深まると思います。
火の人は、おひつじ座・しし座・いて座のイメージ、明るく元気に外向きになる感じです。
水の人は、かに座・うお座・さそり座のイメージ、深く静かに内向きになる感じです。
風の人は、ふたご座・てんびん座・みずがめ座のイメージ、軽やかで知的な感じです。
地の人は、おうし座・おとめ座・やぎ座のイメージ、堅実に価値を積み重ねる感じです。
火は貴族(戦士)的、水は聖職者的、風は商人的、地は農夫的、としてもいいかもしれません。
数字のイメージ
基本は西洋の数秘術のイメージです。「7はラッキーセブン」みたいな話題と似たような話です。トートタロット解読では、数秘的なイメージとカバラの生命の樹(セフィロトの樹、セフィロトは翻訳すると数字ですが)なイメージとを統合して使います。
1 始まり・全体性
2 意志・男性性
3 理解・女性性
4 慈悲・秩序
5 峻厳・変化
6 美・調和
7 永遠・縮小
8 栄光・拡大
9 基盤・達成
10 終わり・完成
大まかなイメージとしては、こんな感じです。
カバラ(生命の木)の図形としてのイメージも加わります
ユダヤ教神秘主義からキリスト教世界のオカルティストへ導入されたのが生命の木の概念です。
「1 6 9 10」は中央の柱の数となり安定するイメージが入ります。
「2 4 7」、「3 5 8」は左右の柱の数となり不安定なイメージが入ります。
これはなぜかというと、木の図の真ん中は安定、左右は変動というイメージからです。
また、1-9 精神世界、10 物質世界のイメージもあります。
1は 非常に抽象的な世界で、2~9と、だんだん下がっていき、10が一番具体的な世界になるということです。
神(GOD)の世界→大天使の世界→天使の世界→人間の世界
意味不明な世界→ちょっと分かる世界→まあまあ分かる世界→日常的な世界
「人間の頭では理解不能な世界」からだんだん「日常的な世界」になってくる感じです。
修行の行程という話だと、10のマルクトから修行の階段をのぼっていき、1のケテルに至って神(宇宙そのもの)の領域へと突入する、というようなイメージになり、創造の行程という話だと、1ではもやっとした何かだけがあり、それがだんだん具体的なイメージになり、10で物体として創造されるというイメージです。
注意点
固定的に解釈せずに一段深い発想で使っていきましょう。
例えば、「EARTH(大地)」は動かないイメージだけではありません。地球は太陽の周りを回っていますが、「動くから安定する」もののような駒のようなものもEARTHにはいります。