愛と魔術を司る美しい女神。海神ニョルドを父に、豊穣神フレイを双子の兄に持つ。
フレイヤの特長・象徴するアイテムなど
1.豊穣・美・恋・性愛の女神
2.戦い・魔術の女神
3.アルフル(英語読みはエルフ)=妖精たちを従える
4.英語 Friday(金曜日)の語源はフレイア(Freja)の日から
5.フレイヤという名前の意味は、Lady(女主人)
6.アース神族に魔術を教える
7.ヴァン神族の一員
8.宝物はブリーシングの首飾り
9.猫の戦車で天空を翔る
10.フォールクヴァング(古ノルド語: Fólkvangr)という宮殿に住む
11.夫はオッドル(Odr)
12.オーディン(北欧神話の主神)の妻フリッグと同一視されることも
13.聖獣は豚・猪。多産さからと思われる
フレイヤの解説
フレイヤは美や愛の女神という役割からか、神々に敵対する巨人族からもよく狙われることがあります。北欧神話の中では主神オーディンと同じくらい存在感のある女神です。性愛の女神らしいエピソードをひとつ紹介しておきます。
1.ブリーシングの首飾り(小人と寝る)
ブリーシング=ブリーシンガメン (Brisingamen) は、炎の(brisinga)装飾品(men)、の意味です。フレイヤや神々の暮らすアースガルドの王宮の近くの岩の奥に、アルフリッグ、ドヴァリン、ベーリング、グレールという4人のドワーフ(小人)が住んでいました。
彼らの首飾りの素晴らしさに感動したフレイヤは首飾りを買い取ろうとします。すると、ドワーフ達は「フレイヤのからだがほしい」という条件を出し、その条件を譲りませんでした。そこでフレイヤは4人のドワーフと次々に寝て、首飾りを手に入れます。
主神オーディンはその首飾りの話を聞いて怒り、フレイヤに神の神聖さを汚した代償を求めます。代償としてフレイヤに課せられたのは、ミッドガルド(中つ国)で人間達の争いを引き起こすようにということでした。
2.オーディンと死者を山分け
そして、フレイヤとオーディンは、ミッドガルド(中つ国=人間世界)での戦争で起きた人間の戦士達の死者の魂を分け合っているそうです。
雑学
第二次大戦のドイツ軍は、レーダーの名前にフレイヤの名前を冠したことがあります。アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』では超兵器の名前としてフレイヤが登場します。
パワースポット的解説
愛と欲望は最強
属性の似ている日本の神様
豊穣の女神という意味では、お稲荷さんこと宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)でしょうか。古くから食べ物の女神とされます。フレイヤは猫の戦車で天空を駆けますが、狐の戦車に乗るウカ様の絵があってもいいかもしれません。
参考資料
ヴィジュアル版世界の神話百科―ギリシア・ローマ ケルト 北欧 (アーサー・コットレル) 原書房 (1999/09)
Wikipedia
完訳 ギリシア・ローマ神話 上<完訳 ギリシア・ローマ神話> (角川文庫 2012/6/25)
画像引用元 wikipeida ( Freia—a combination of Freyja and the goddess Iðunn— Richard Wagner’s opera Der Ring des Nibelungen as illustrated (1910) by Arthur Rackham )