リラクゼーションと落ち着いた呼吸は、インスピレーション(霊感)を得るための身体的基礎です。そのための練習として呼吸法があります。「水泳の仕方を文章で説明されても・・・」というのと同じで、文章での説明は難しいジャンルですが、単純に真似するのに最適な形に洗練された呼吸法を二つ紹介するので、試してみるとよいと思います。普段からやっておくと、カードを使う時に1・2・3で集中力をスイッチオンすることができるようになります。
白隠禅師の呼吸法とか野口整体の呼吸法とか、カッコイイものは世の中にたくさんあります。しかし、センスがいい人でない限り、相性のよい優れた指導者から時間をかけて直接習わないとコツを体得しにくいものが多数です。
文書やネットで独習する場合、「書いてある通りにやれば誰でも効果が出る」メソッドを選ぶ必要があります。この意味で、運動的な美木良介式ロングブレスと瞑想的な斎藤孝方式の長息と、この二つは非常に優秀だと思うので紹介します。
1.ロングブレス(美木良介方式) 3秒で吸って7秒で力を入れて吐く
ダイエット効果に関しては個人差があるかもしれませんが、誰でもできる運動的な呼吸法としては非常によいと思います。身体の弱い人でもできる仕組みです。
充実の解説動画があったので張っておきます。
この種の呼吸法をやると、身体的にいい汗をかけると同時に心のストレスも解消できます。こちらはカードを使う時にやるというよりは、日々のメンテナンス向けです。心のストレスが無駄に多いと、感性が曇ってしまいますので定期的に解消することは重要です。
2.長息(斎藤孝方式) 3秒吸う・2秒保つ・15秒かけて吐く
「3秒で吸い、2秒保ち、ストローで息を吐くように口をすぼめてゆっくりと、15秒かけて吐く。」(斎藤孝 呼吸入門 角川書店 より要約)
15回数えて吐く1回止める3回数えて吸う。こちらも誰でもできる呼吸法という意味で、非常にいいと思います。大学の先生だけあって「再現性が高いメソッド」という所には非常なこだわりを持っているようです。
なお、ストップウォッチを持って15秒を計る必要はなく、最初は短めに、慣れてきたら長めにやればよいと思います。
この呼吸法をカードを使う少し前にやっておくと、落ち着いた精神状態でカードを使うことができるようになります。慣れると、数回やるだけで気分が変わるようになります。
呼吸法以前の問題として
なお、呼吸に使うに筋肉が弱くなっていると、いくら呼吸法だけ練習してもいっこうに「身体の変化」を感じられないことがよくあります。
伝統的呼吸法は、現代人よりは圧倒的に運動量の多かった時代の人達が使っていた方法です。運動習慣がない現代人がそのまま真似をしても、効果が出るまでに時間がかかるのは不思議なことでも何でもありません。
呼吸法であまり効果が感じられない人は、まずは物理的に呼吸に使われる筋肉を軽く鍛えてみると早いと思います。最近は優れた科学的トレーニング器具もありますので紹介しておきます。
この器具は重負荷(赤)と中負荷(緑)と低負荷(青)と3種類ありますが、運動経験が少しでもある人は重負荷(赤)、それ以外の人は緑でよいと思います。