概念の大きさという視点

陰と陽を定義すると、陰は陽でないもの、陽は陰でないもの、というように片方を定義するともう片方が定義されます。分類するためには二つ以上の箱が必要で、逆に二つ以上の箱があれば全宇宙の全ての存在を分類できると言ってもよいです。男女で分けると全人類をどちらかに分類可能なのと同じです。ニューハーフにしても「肉体の一部が男性な女性」「戸籍上だけは男性になっている女性」などと分類してしまうことはできます。

例えば「陰」と「陽」という二つの言葉をシンボルとして見た場合、意味の範囲の大きさ、概念の大きさに注意すると面白いです。「陰」というシンボルの中には、暗・静か・落ち着きがある、などの意味が含まれます。「陰」というシンボルの大きさを仮に10とすると、「暗」という言葉のシンボルの大きさは「6」くらいに例えられます。この二つの言葉で楽しく物事を語っている場合、「陰」と「陽」という言葉は常に他の言葉よりも大きな意味の言葉として扱われています。

「剣」というシンボルの意味の広さを「10」とすると、「神聖な剣」という言葉は「7」くらいに、 「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」や「Excalibur(エクスカリバー)」といった具体的な名前をもった神聖な剣のもつ意味の広さは「4」くらいに例えられます。キリスト教の神々の世界は「GOD(神)>Arch-Angel(大天使)>Angel(天使)」と整理されていますが、これは言語の概念の広さや大きさがそのまま、それぞれの存在のパワーの大きさの順序にもなっています。概念が広く大きい存在ほど、パワーも強いわけです。しかし概念が狭く小さい存在ほど身近で個人的な領域を担当する存在になっていることにも注目してみるとよいでしょう。GODの絵をイメージするのは難儀な作業ですが、Angelの絵を描くのは簡単にイメージがわくものです。

 
象徴や神器や神々といったものを整理する場合、抽象度の高い低い、概念の広さの大きい・小さい、で整理していくとある程度すっきりしていきます。古事記の神々で例を出すと

アメノミナカヌシ→宇宙根源神→概念の広さ 大
アマテラス→高天原の主・太陽神→概念の広さ 中
アメノウズメ→踊る女神→ 概念の広さ 小

となります。概念の広さの大小がそのまま神格の上下となるわけです。もちろんこの場合の「上下」は上が尊くて下が賤しいということではなく、単に抽象度が高いか低いかという話です。

「遠くの有名神社より、近くの氏神様への崇敬を大切に」という話がありますが、これは概念が狭い存在(守備範囲が狭い神様)のほうが個人的な領域を守備範囲としているという考え方からきていると現代的に分析することも可能です。

 
物事を分類する場合、目に見えるものであれ目に見えないものであれ、「概念の大きさ」という視点を持つと色々とすっきりしていきます。
 

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