雪山

天職の呪い 好きを仕事にのよくある誤解

当たり前ですが、みんなが『好きを仕事に』ができるわけではないです。『誰でも天職』というのは自己啓発セミナーお約束のセールストークでしかありません。これは、能力的な問題とかではなく趣味や志向の問題です。

というのは、『趣味を仕事に』の実体は

1.趣味や好きなこと
2.ビジネスとして成立すること

この二つの最大公約数を取っているだけだからです。好きなこととビジネスになることの共通点を探す、もしくは二つをすりあわせて仕事になる部分を見つけるという作業をしているからです。

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趣味がストレートにそのままビジネス化するというのはレアケースです。いても、「趣味=ビジネス」みたいな起業家タイプの人達ですから全ての人のモデルにはなりません。ある分野のトップ1%に入るような人ならモデルにできなくはないですが、大多数の人はそこまでマニアックな変態ではありません。

確かに

1.趣味=山に登ること
2.山関係でビジネスとして成立すること

この両方を満たすものとして登山家や冒険家という職業があることはあります。

ただ、みんなが植村直己みたいな世界的冒険家になれるかといったら可能性は非常に低いです。また、登山家といっても登山そのものだけでお金が発生しているわけではないです。例えば、講演をしたり本を書いたり、登山活動をネタにして色んな他の事をすることで資金を稼いでいるわけです。

ついでにいうと、ああいう存在はオリンピックの金メダルみたいなもので、日本に数人くらいしか需要がないです。

スケートが好きな人がみんながみんな、荒川静香(金メダリスト)になれるかといったらなれないのと一緒です。彼女にしてもスケートそのものというよりは、CMだったり周辺的な部分で収益が発生しています。

で、金メダルのアスリートではない私達凡人はどうすべきかという時によくある考え方が

『抽象度を上げ下げして天職的なビジネスを探す』

というものです。例えば

△好きを抽象化
山登りが好き→自然にふれあうのが好き

▽別のフィールドで具体化
「自然にふれあうのが好き」が生きる仕事→植物の研究家・講師
→山岳ガイド
→バードウォッチチング指導員

というものです。

確かにまったく興味がない仕事をするよりは楽しいと思います。ただ、実践的には「もともとの好きとは違うモノ」を探すことになります。こうした内容を「好き=仕事」というキャッチコピーにしてセミナーを売るのは、世の中にムダな誤解が量産される原因の一つでしょう。

「天職につけば幸せになれる」「仕事での自己実現こそが幸せ」

というのは近代の資本主義社会に特有の一種の呪いです。実は、「お金になることが全て」という強烈な「お金が全てである」的な発想です。仕事=人生、という価値観を否定はしません。ただし、この価値観は万人向けのものではありません。

この「仕事が全て」という呪いをいったん手放すと、その瞬間に幸せになる人は決して少なくないと思います。

※参考文献  転職・起業・天職などの、仕事の悩みにきく本↓
ビジネスモデル YOU 

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